
タイベックシルバーの使用による通信機器の電波遮断についてコンテナミニハウスを作って実験してみました
先日、ある新築住宅のお引渡し後に「携帯電話がつながりにくい、家の中に入ると圏外になる」というご連絡がありました。
なぜそんなことが起こるのか、考えられる要因として、「透湿防水シート」にデュポン タイベックシルバーを使用しているということが挙げられました。
タイベックシルバーにはアルミが蒸着されており、赤外線を反射する効果があります。

その機能が携帯電話などの電波を遮断してしまうのではないかと考えられました。
そこで、コンテナをタイベックシルバーでぐるりと覆ったミニサイズの家を製作し、本当に電波が遮断されるのか実験してみました。

こちらが完成したもので、名付けて「コンテナミニハウス」です!


ちゃんと断熱材も入れて、サイディングも張って、床板も壁のボードまで、本物にこだわりました。
それではさっそく実験の様子を見ていきましょう。

実験前の電波の状況がこちらです。アンテナが3本たっていて電波良好です。

携帯電話をコンテナミニハウスの中に閉じ込めて、実験開始!!

開始直後は変化はありませんでした。

しばらくするとアンテナが1本減りました。

蓋を開けてすぐには変化はありませんでした。

蓋を開けてしばらくすると減っていた1本が回復しました。
この結果から、やはりタイベックシルバーで覆われた環境では携帯電話などの通信機器の電波が遮断されることがわかりました。
メーカーもタイベックシルバーが電波を反射させてしまうことを提示しています。

近年の新築住宅では、家全体の断熱性能を高めるために、窓ガラスに金属コーティングが施された「Low-e複層ガラス」が多く使われています。
開口部があり、タイベックシルバーで完全に覆われていない建物でも、Low-e複層ガラスを使用することによって、電波を遮断してしまうのではないかと考えられます。
弊社では遮熱性がよく、防蟻防腐剤の影響も受けにくい20年保障のタイベックシルバーを透湿防水シートに採用していますが、
お客様からのご連絡や今回の実験結果から、使用する際には十分注意が必要だと思いました。
今回の実験の様子はYoutubeにも動画をあげているので、そちらの方も是非チェックしてみてください!